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ストレス社会と運動種目

2025.11.25 健康資産づくり

Yasuです。

先月より、神奈川県の企業さん向けに、メンタルヘルスのための運動というテーマで運動指導を始めています。

メンタルヘルスと言えば、わたしたちYasuもNahokoも、会社員時代に多忙で体調をくずした経験があります。そのときの経験が、スタジオを創ったきっかけとなり、仕事を続ける原動力にもなっています。

代々木上原のスタジオで行うレッスンでは、メンタルヘルスのためだけの内容にはしていませんが、必要そうな方には内容を調整し、説明も添えて行っています。グループレッスンではないスタジオセッションだからこそ、ひとりひとりに合わせた内容にするなどの工夫を重ねています

体調が悪くなる1つの理由:自律神経

忙しくなって体調を崩す・・・

人の体調やストレスへの耐性、そもそもストレスの受け止め方などは個人差があるので、簡単にまとめることはできませんが、忙しいと体調を崩すというのはどういう理由なのでしょうか?

忙しくて寝る間もない・・・

となれば、明らかに身体には良くないのですが、忙しくて寝ても休まらないという状態がまず先に来るのではないかと思います。

人間が休むためには副交感神経が優位になる必要があります。交感神経と副交感神経からなる自律神経は、血流(血圧)を上下させたり心拍を上下させるなどのコントロールをします。人が活動的になるためには、細胞に酸素を必要とするので、それを血液や心拍の数で達成させようとするものです。

無意識に行われるこの活動ですが、心電図の波形を調べることで、その人がその瞬間、どちらの神経系が優位かというのが分かります。

ヒト(ここでは生物学的な人間を指すためヒトと書きます)が長い歳月をかけて進化してくる過程で、外敵と闘うなどの活動モードでは交感神経が優位になり、心拍と血圧を上げて大きな筋肉に酸素が届くようにコントロールしてきました。わたしたちは外敵と闘うことはまずありませんが、仕事をするとか、緊張や興奮時には交感神経が優位になります。

寝ても休まらないというのは、この交感神経が優位になって、一応目をつぶって寝ているのだけれども、身体はちっとも休めていないという状態のことを指します。

「ストレスですね」

体調不良にはいろいろなものがあります。

不眠、疲れが取れない・・・

うつ、食欲不振、便秘、下痢、頭痛、微熱、動悸や息切れ・・・

めまい、耳鳴り、目の病気、生理不順・・・

医者に行くと、出ている症状に名前は付くものの、原因は「ストレスですね」でまとめられてしまった経験はありませんか?

ぼくもその一人で、もう少し「こうだったから、こうなった」的なお話が聞けるのを期待していて、その原因に対して対策を講じればよいと思っていたのに、「え~、それだけ!」となってしまう。

このストレスを少し別の言葉で表現すると、自律神経のバランスが崩れているということに行き着き、これだったら少し対策が取れるような印象になれます。

ちなみに、当時の医者を責める意識は全くありません。医者はひとりひとりの患者さんがどんなストレスにさらされていて、どんな対策を講じているなど限られた診察時間の中で聞く余裕はありません。また、僕の問題は血流障害とまでは分かっていましたが、障害が起きている箇所が物理的に特定されて手術などで治れば良いのですが、今の技術ではそこまではできないし、結局のところ根本である要因を取り除かないと再発してしまうのです。

つまり、ストレス対策は、わたしたちひとりひとりに委ねられていて、わたしたちが積極的に対策をしなければ、他の誰かが助けてくれるものではないのです。

難聴の経験談

僕の体調不良は、突発性難聴という形で、仕事が一番忙しいという時期に、文字通り突然訪れました。

その前に、眠れない、寝つけないという状態が何週間かあったと記憶しているので、今思えばそれが前兆だったのですが、それだけでは医者に行く理由にならないし、仕事も調整できません。

ある日、朝起きると耳鳴りがして、ずーっと鳴っているので物事に集中できません。自分がしゃべるとその音が頭の中で反響するし、周囲の音も反響する始末。一向に収まる気配がないので、午前中の仕事を終えていよいよ医者に行ったら「いますぐ入院してください・・・」と言われびっくりしました。その時は断って家に帰ったのですが、すぐ調べると休まないと聴覚が失われ二度と治らないと書いています。

特効薬もなく、血流を良くするしか方法がない・・・と。治療の経過は別の機会があればお話しますが、僕の場合は大変幸いなことに、再発は数年間の中で何度も繰り返しましたが、今は難聴そのものはなくなり普通に過ごせています。

運動をしていたのに・・・

運動はストレス解消に良いと言われています。そして、僕も忙しい中で運動に優先順位をつけ、習慣化できていました。それなのに・・・。

当時、朝7時くらいから夜10時くらいまで、連日働いていた記憶があります。会社の隣がジムだったので、夕方6時くらいに一度抜けて、1時間くらい運動をして戻って仕事というパターンを週1回くらい行っていました。

週末は趣味のマラソン練習。当時、練習を重ねるとタイムが良くなり、そのことが嬉しくてかなり計画的に練習をしていました。練習は裏切らないところも良かったのでしょう。仕事では、自分の力が100%及ばない株式相場の仕事をしていたので、その対比もあったのだと思います。

交感神経優位の運動

一般に、運動は副交感神経の働きを良くすると言われます。多くの運動では運動中は交感神経が優位になるのですが、その後に休息するときや夜の眠りが良くなるので、副交感神経が働くのです。

しかし、あまりにもハードに運動すると逆効果と言われます。

これがどの程度だったらどうなるという研究結果が知る限りは存在しないので、何とも言えないのですが、僕が行った運動は自律神経の調整にという点では方向性が違ったのでしょう。

別の側面からこの運動を捉えると少し違う景色が見えてきます。マラソンの練習では1キロを何分で走るかというタイムを常に計測します。目標となる練習量とタイムを設定し、達成度を測る・・・。マラソンをする方ならこれは王道の練習法ですよね。

なのですが、これはすべてビジネスと同じ脳の使い方で、運動も仕事のようにこなしていたのは当時の自分に対してはやりすぎだったな、と今では思います。

マラソンが良くないということを言いたいのではないので、その点はご理解ください・・・。

ランナーなら分かっていただけると思うのですが、走るときは他のことを忘れて自分自身や走るということに集中することができます。仕事以外に集中することで、仕事で抱えた悩みからいったん離れて物事を整理することができます。走るときに、あえて仕事のことを考えることで、職場では思いつかなかったアイデアが浮かぶことがあります。

数字で支配する運動

交感神経優位という意味ではないですが、タイムを計測することと近いことを行う運動はたくさんあります。経営者がはまると言われているトライアスロンは、マラソンとほぼ同じくタイムを計測します。ゴルフでスコアを追求する、ゴルフで飛距離を上げる、ウエイトトレーニングで重量を増やす、マッスルボディ大会のために減量する、などは同じく数値でトレーニングのプロセスや成果を測ろうとするものです。

ピラティスだから良いのか?

では、僕が体調不良になった後に始めたピラティスなら良いのか?と聞かれると、これをやれば十分という言い方はわたしたちにはできません。

身体のメカニズムやメンタルは、人それぞれで個別性があります。これだけやれば十分とか、なにかの宣伝で聞いたことがある「これ1本で快調」(今はこの言い方は問題があるようですね)のような万人に効くものは存在しないと思っています。

その前提に立ってピラティスについて考えてみます。

ピラティスの場合は、一般に動きがゆっくりなので、動きに合わせて呼吸を行うと深呼吸に近い呼吸となります。その呼吸が横隔膜(自律神経が多いと言われている)の動きを通して自律神経の働きを良くすると期待できます。深呼吸については、副交感神経の働きを良くするという研究結果が出ています。

ただし、ピラティスは動きのコントロールを追求するあまり、動きへの意識が細かくなりすぎる可能性もあります。正確性にこだわりすぎたり、できない動きをできるまで練習するなど、固執や執着が増えるとそのことがストレスになることに注意が必要です。

運動の組み合わせでバランスを整える

例えば、マラソンのような数値で管理する運動を好む人は、それ以外の要素がある運動を加えるのは効果があるのではないかと思います。

ピラティスやヨガ、太極拳などは、呼吸がゆっくりなだけでなく、身体の状態を数値ではなく感性や感覚で観察するという要素があります。

多くの人の仕事や生活は、時間や納期、成果で計測され、管理される傾向にあるので、管理されない運動をすると良いと思います。ピラティスの良いところは、競技団体がないことで、それを追求した後に何になるのかが明確ではないところなのかもしれません。

 

ですが、インストラクター資格を取って、上級(難しい)エクササイズを追求していくとマスタートレーナーと呼ばれるようになり・・・となると管理した運動に近づいていくので注意しなくてはなりません。自分たちも最初はそういう経路に足を突っ込んでいったので、今振り返ると危なかったのかも・・・。

壁にあたったら

一般に、新しいことを始めると、必ずできない動きや苦手な動きなど、壁にぶちあたります。これはピラティスでも普通に起こります。ビジネスではそれをどう克服するかにエネルギーを割くのですが、運動においてもその努力は無駄にはなりません。

しかし、身体はひとりひとり個性があるので、先生や友達ができる動きに自分がついていけないとしても、そのことで落ち込んだり焦ったりしないでください。

そうした壁にあたったときは、なぜ自分ができないのかを客観的に理解する必要があります。また、その動きが何のために行うもので、自分に必要かどうかについても理解すると良いです。自分に必要だけど、難易度を落として行っても自分のためになるとか、そもそも必要なんてなく楽しさのためだけに行っていたとか、解釈していくことがとても大事です。

ありのままの自分を受け入れるのは苦しいことですが、受け入れてからが等身大で向き合えると言うこともできます。苦手な動きには、自分の身体を向上させるヒントが隠されている場合が多いので、あせらずじっくり取り組むことも長い人生においては良いことです。

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