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スキーと身体のアライメント

2026.01.08 スポーツ

Yasuです。

2025/2026のスキーシーズンが始まりました。例年スキーの記事は、シーズン終了間近にそのシーズンに感じたことを書いていたので、今回はシーズン中に作ってみました。まずは記事の振り返りから。

左右でターン弧が揃わない

左右のターンを均等にしているつもりなのに、先生からターン(大きさ)の左右差を直される、ビデオで見ると左右差に気づく場合があります。

雪上でスキー板を履いた場面だと、どっちかの谷足に長く乗りすぎとか、どっちかの上半身の回転が速すぎるとか、言われるパターンが多いですよね。それで直るケースも多いのですが、雪上動作で考えることが増える、意識することが増えると他に意識すべきことができなくなることにもなりかねません。動作の再現性を高めるためには、なぜそういう癖になっているのかを紐解き、そこへアプローチしていく方が良いと思います。

1つの可能性として、膝の位置いわゆるニーイン(膝が内側に入る)を疑ってみてください

2021年1月にニーインについて記事を書いていて、この記事では股関節内旋について書いています。

殿筋が弱いケースや、意図的に内エッジを立てる、または内腿に頼って滑ると、股関節内旋がクセになっている可能性があります。記事でも書いていますが、外向傾が強いケースも当てはまります。(僕は以前そのパターンでした。)

足の外側に乗るとバランスを崩したときにバランスを立て直しにくいので、無意識に内側に頼る方がいるかもしれません。

ちなみに、ニーインがなぜ良くないかと言えば、荷重しても膝が中に入るだけでスキー板に体重が乗っていかない、谷スキーのエッジが立ちすぎてターンが早く切りあがってしまう、などの現象が起きやすくなります。

左:上半身と下半身がニュートラルの関係  右:外向形が強くニーイン

股関節以外でもニーインは起こる

このニーインは、他の原因でも起こり得ます。

足のアーチがつぶれている

足のアーチ(内アーチ、いわゆる土踏まず)がつぶれているケース。

このケースに当てはまる人はかなり多いのですが、土踏まずがつぶれると脛が内側に倒れてニーインします。(次の写真の左側の例、写真では右足を後ろから撮影しています。)

足のアーチを原因にニーインし、結果として股関節内旋が誘発されることも起きます。

インソールの効果

足のアーチがつぶれることを防ぎ、トレーニングなどに頼らない手軽な手段として、インソールで内アーチを持ち上げることが有効です。

足とインソールの関係については、こちらの過去記事を参考にしてみてください。インソールによって、足のアライメントが変わることが写真で分かります。

左:インソールなし  右:インソールあり

しかし、インソールに頼るにしても、自分の足がどういう状態なのかを理解することと、インソールによって自分の足がどう変わるのかを知っておくことは重要です。スキーショップの店員さんに「あなたは偏平足だからインソールが必要」と言われて、すぐ入れるのはダメではないけれど・・・(以前の僕です。)

まず、自分の内アーチがつぶれているのか、そうでないのかを詳しい人に見てもらうことをお勧めします。Olaでは、インストラクターが見てアドバイスしますが、ピラティススタジオさんの中では足については見てくれないところも(お客さんから聞いた話では)あるそうです。パーソナルトレーナーや、整骨院やリハビリ施設などの先生で、足に詳しい人がいるとアドバイスしてもらえると思います。

ブレイン・ベースド・バランス

内アーチがつぶれている人が、アーチがあると身体のバランスがどう変化するのか、これを知っておくと良いです。インソールによってどんなバランスを獲得しようとするのかを、ご自身が体験・納得すると共に、自分の脳と筋肉などのセンサーがその世界観を知っておくことも大事です。

なぜなら、自分たちの脳には、筋肉や関節、皮膚などのセンサーからあらゆる情報を自分の無意識下のうちに得ていて、身体のバランスをとっています。

最近Olaで導入したNABOSOの創設者であるエミリー博士は、このようなトレーニングで得る力をブレイン・ベースド・バランス(感覚から鍛えるバランス力)と呼んでいます。

次の写真では、NABOSOのフットウェッジを使って、内アーチを補正した状態で片脚立ちなどのバランストレーニングをしています。

左:内アーチ補正なし  右:内アーチ補正あり

(NABOSOのフットウェッジは、独特の突起によって皮膚に存在するセンサーが働きやすくなっているのが特徴です。)

スキー中は、インソールによってサポートを得るとしても、足裏の筋肉を強化するトレーニングは平行して行うべきだとわたしたちは考えています。足底筋のトレーニングを行うことで、足裏の感覚が上がり、ブーツの底や板の傾き、雪面そのものを足で感じる感度を上げます。

適度な足のアーチにより運動連鎖を確保する

足のアーチは、静止姿勢では適度な高さが必要ですが、荷重という動作の中ではつぶれることも必要だということをこちらの記事では書いています。

過去の記事では、衝撃吸収と表現してきましたが、通常の荷重/抜重動作の中でも足のアーチはつぶれたり元に戻る動きをします。足は、膝や股関節など他の関節の動きと連動して動く、いわゆる運動連鎖が起きるようにできています。

ところが、アーチがない状態、またはアーチが低い状態では、この運動連鎖が適切に行われず、代わりにつま先が外へ向いたり(トゥーアウト)、膝が中に入ったり(ニーイン)します。

インソールで足のアーチを作るとしても、インソールに足裏がベタっと貼りついたままでは、この運動連鎖は行われません。なので、長期的には足裏トレーニングを行って、足のアーチを適切な高さに保つことが重要なのです。

余談ですが、BMZ社のインソールは、足の外側の立方骨を持ち上げる開発理念に基づいているので、足の内側のアーチ部分がベタっと貼りつくようなことが起きにくいと評価しています。なのですが、BMZのインソールを入れても、足のアーチをイメージしてスキー操作をするのとしないのでは、感覚がまったく異なるのでやはり足のトレーニングは大事です。

足首が硬い

足首が曲がりにくい(いわゆるヤンキー座りができない)人は、つま先が外へ向きやすく、同時に内アーチがつぶれてニーインするパターンになっている場合があります。足首が硬いと言っても、本当に硬いケースと、足首の関節の使い方を知らず、硬いと思い込んでいるケースに分かれます。

男女問わず足首の硬い人は一定数いるのですが、ヒールの高い靴を履いている(過去に履いていた)方は足首が硬いケースが多い印象です。

スキーでは足首を深く曲げる動作はスキーブーツの構造上ありませんが、足首は曲げる方向に使います。このとき、日常生活で定着した足首の癖、足から膝にかけてのアライメントの不良は、雪上でそのまま現れるので、インドアなどのトレーニング環境で足首の可動性を上げるトレーニングを行うことは大事です。

膝関節の捻じれ

これまで述べてきた股関節の内旋、足の内アーチの崩れ、硬い足首のいずれか、または複数の現象と同時に起きている場合が多いのですが、膝より上の大腿骨が内旋し、膝より下の脛骨が外旋しているケースも多いです。(かつての僕です。)

膝は、よく動く関節であるのですが、膝単体または膝主導で何かを行うことは知る限りでは思い当たらず、足または股関節からの動きの影響を受けやすい場所と考えます。

足のアーチから起きるニーインは同時にトゥーアウトを起こすので、(足首の関節が硬い場合、)大腿骨は内旋し脛骨は外旋しやすくなります。この状態が定着すると膝関節そのものが捻じれてしまいます。これに対しては、膝関節の回旋方向の柔軟性を上げるストレッチなどを行ったりします。

膝関節はそもそも回旋可動域が狭い関節なので、専門家のアドバイスを基に行うことをおススメいたします。

※ ※ ※

今回は骨盤より下の構造について、アライメントが崩れる要因を整理してみましたが、スキーの場合は背骨の左右方向の傾きや湾曲(背骨の回旋も伴います)もターン弧の質に影響を及ぼします。

ただし、下半身も上半身も元から癖がない人というのは少数派であって、みんな少なからず癖をもっていて、それがその人の個性となっています。

大事なのは、癖があることを嘆くのではなく、自分の癖を知ってその癖が少しでも減る方向にトレーニングすることです。日常生活の中で、その癖ゆえに起きている動作や姿勢の習慣などを減らすことも有効です。(例えば、脚を組むなど。)

自分の癖を放置すると、その癖により生じている身体の歪みは大きくなる可能性があるので注意が必要です。

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