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健康への「投資」を考える

2020.05.11 健康資産づくり

(この記事は2022年3月に加筆しました。オリジナルは2020年5月に制作しました。)

Yasuです。2022年2月に運営開始した新しいホームページでは、「健康資産づくり」という言葉にわたしたちの想いをのせています。この概念は、2014年のスタジオ開業当初よりあったのですが、それをはじめて文章にしてみました。

Yasuの職歴

僕は前職まで金融業界にいました。資産運用が専門で、株式への投資が主な仕事でした。投資については、個人のお客さまへのセミナーだけでなく、プロ向けの教育なども担当しました。

金融の世界では「貯蓄から投資へ」というスローガンのもと、個人投資家を増やす試みが行われていました。僕の中で、投資という言葉はとても身近で、一方でその言葉の意味するところを考える機会も多かったのです。

お金における投資と消費

お金には「投資」と対照的な言葉に「消費」があって、たびたびその違いについて語られます。投資とは、何かにお金を託して将来の見返りを得る行動。消費は、何かを得るためにお金を使うという行動。

具体例を挙げると、

  • 投資 → 株式への投資、資格を得るための投資
  • 消費 → 買い物への消費、旅行への消費

などがあります。

見返りは「リターン」と呼ばれていて、リターンが大きいほど投資効果が大きかった、などと言われます。

ちなみに「消費」においてもリターンはあって、ヨーロッパへ旅行した思い出がその後の人生を豊かにした、という例では、一般に消費とみなされる行動も、その人にとっては「投資」だったということになります。なので、「投資」と「消費」は、表向きの行動で判断するのではなく、その人の『意図』による要素が少なくありません

健康における投資と消費

健康のための運動にも「投資的」なものと「消費的」なものがあります。

投資的な運動の例は

  • 高齢になっても元気に活動できるために今のうちから運動する
  • 慢性的な肩こりから脱却するために運動する
  • ゴルフのパフォーマンスを上げるために基礎トレーニングをする

消費的な運動の例は

  • みんなと楽しく運動する
  • 今、流行りの運動を行ってSNSでシェアする
  • たまに気が向いて運動する

お金のはなしで「投資」か「消費」かは『意図』によると書きましたが、健康でも同じです。例えば、上の例で、みんなと楽しく運動することで、その人の人生が豊かになった、その人にとって友人を作って運動について語ることは大事、などの場合は、ジムに入会して会費を払うことは「投資」になるわけです。

そうした振れ幅を持ったものだと断った上で、一般的に

  • 将来の身体とこころのため
  • 現在の身体とこころのため
  • 継続的に行う、積み重ねる

という意図がある運動を「投資的」で、それ以外は「消費的」と分類できるように思います。

結局はどっちも大事

お金においても、健康のための運動においても、「投資」も「消費」も両方が大事です。どっちが良いという話題ではありません。

大事なのは、どういうバランスで行っていくかだと思います。

月々や年単位の収入のうち、何割を投資(ここでは貯金も含めます)にあてて、何割は消費にするか、という話があるように、運動においても投資として行うものと消費として行うものが、頭の中で整理できているかは重要です。

わたしたちのピラティス体験

僕もNahokoも、ピラティスをはじめた当初は、グループレッスンをたくさん受講しました。グループレッスンの良いところは楽しさです。ハードなレッスンになると、グループで達成した到達感も味わえます。

当時、仕事(前職の会社員時代)のストレスで悩んで、身体も凝り固まっていたので、自分の身体とこころに良かったという意味では投資的でしたが、消費的な要素も多かったと思います。

ピラティスの資格を取ると決めてからは、プライベートレッスンを受けることが増えました。プライベートレッスンでは、インストラクターを占有することができますが、インストラクターが指図するエクササイズについていくのがやっと、という機会が増えました。

グループレッスンでは、余裕のあるエクササイズでは自分に集中する時間も持てましたが、プライベートレッスンではそういう経験は少なかったです。エクササイズについて質問する間(ま)もないまま、動くだけの自分になっていたという経験もしました。

Olaのレッスン

Olaで行うレッスンのほとんどは、自分でピラティスを覚える、自分だけでもピラティスができるようになる、ことを目標としています。

インストラクターの指導は、グループに対して動きをリードするのではなく、ひとりひとりが抱える課題に対して提案することに重きを置いています。(グループレッスンは現在行っておりません。)

大事にしているのは、先生が教える動きを器用に再現することではなく、自分の身体を自分が観察して、動きの再現を自分が主人公となって考え、実践することです。

何かを良くしようと思うときに、まずは今の課題を認識することが重要です。どんな身体の癖があるのか、なぜそれが起きるのか、について指導するようにしています。

わたしたちが最初に経験したピラティスは、わたしたちに問題があったのかもしれませんが、Olaのお客さまには同じ経験をしてほしくないという気持ちで、今の指導スタイルに行き着いています。

自分で考え、自分で行動する力

お金の「投資」は、最終的に自分で考え、自分で行動するものです。金融機関が薦めるまま投資をするという事は、一般に良くないことだと言われています。

運動も同じ。インストラクターから提案されたものは、自分に合っているか?、いまの自分に必要か?最終的に自分で判断して行えるようになることが、とっても大事だと思うのです。

ピラティスに限らず、いま行っている運動、これからはじめようとする運動は、

  • 「投資的」か「消費的」か
  • その運動を行うことで、自分の「投資:消費のバランス」は崩れないか
  • 「自分に合っているか」「いまの自分に必要か」
  • 「自分で考える(振り返る)チャンスがあるか」

こういう視点で、考えるようにしてはいかがでしょうか?

 

【編集後記】
年を取っていくほど、自分に残るのは自分の身体です。つまり身体は「資産」そのものです。

金融における投資と消費は、自分のお金をどう振り分けていくかという選択問題です。今ある(入ってくる)お金は限りがありますが、お金は稼いだり投資することで増える可能性があります。

健康における投資と消費は、自分の時間をどう振り分けていくかという選択問題です。時間は有限で、今の時間は増えることはありません。

この点から言うと、健康のための選択問題は、お金よりもシビアであるということが窺えます。

お金も健康も共通点がありそうだと興味を持っていただけたら幸いです。わたしたちの時間は、将来の健康という資産のためにあります。資産形成を行うという思いで、運動する時間を大切に使っていただけたら嬉しく思います。

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