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3月11日に思うこと

2021.03.11 健康資産づくり

Nahokoです。

今日は、3月11日。

今年は東日本大震災からちょうど10年目ということで、ニュースメディアでもとりわけたくさんの震災関連記事を目にします。

 

あの日から私は、

「今日の自分が無事だからといって、明日も無事とは限らない」

と常に思いながら、行動を選ぶようになりました。

 

当たり前の日は一日たりともなく、明日が必ず来るわけでもない。

自分自身が大きな災害の当事者になる日は、すぐそこにあるのかもしれない。

つい先日は、東京でも久々に大きな地震があり、しばらくは心臓がドキドキしていました。

震災は終わったわけではないし、他人事にしてはいけない。

改めて、気を引き締めなくてはと思いました。

***

私は、東北の太平洋側、三陸沿岸の港町の出身です。

10年前のあの日は東京の自宅にいて、郷里の港に津波が押し寄せる映像を観ながら、ただ茫然としていました。

三陸沿岸に暮らしていると子供のころから地震の記憶は多く、学生時代には東京から帰省する途中で大きな地震が発生し、東北新幹線の車内で一晩過ごしたこともありました。

地震は怖いと感じていたけれど、どこかで地震慣れしていたのかもしれなくて、あの日の津波の映像には言葉を失いました。

まさかこれほどまでの脅威だとは想像したことがなく、ショックでただただ茫然とするばかりでした。

***

震災の直後から、私が切実に感じていたことがあります。

それは、「身体が元気でいなくては、何もできない」 ということ。

そのころの私は、自律神経失調によるめまいなどに悩んだ末に退職し、家庭に入って専業主婦生活を送っていました。

ピラティスを始めて1年ぐらいでしたが、まだまだ体調は不安定で、「身体が丈夫である・元気である」とはとても言えないようなころでした。

しかも、地震の揺れでめまいがひどくなったため、直後は寝込んでしまう日が増えていました。

そんな体調でしたから、東北の郷里に対する思いがあっても、こんな身体の自分に何ができるのか?という情けない悩みが先に来てしまいます。

働けないような体調では、何かボランティアに行けるわけもなく、そもそも家族が反対するだろうし。

夫に支えられながら自分の日常生活を送るのが精一杯のころだったので、困っている人を助けたいなんて偉そうなことは言えませんでした。

身体が丈夫ではない、元気ではないということは、社会の役に立つどころか、足手まといになるだけなんじゃないか。

会社を辞めて専業主婦になったことでもなんとなく後ろめたいような自分がいたのですが、こんな非常時に社会の役にも立てないと思ってしまったことで、さらに気持ちが苦しくなりました。

 

私が社会の役に立てるとしたら、人を助けられるとしたら、一体何なのか。

たどり着いた答えは、「ピラティスを指導する人になりたい」ということでした。

そのころの私を体調不良のどん底から救ってくれ、前に進めそうな気持ちにさせてくれていたのは、ピラティスだったから。

私が助けてもらったピラティスというものを通して、今度はだれか他の人の役に立ちたい、と思いました。

そして、同じ2011年の夏に、最初のインストラクター資格を取得。

2012年からスタジオ勤務を始め、2014年に自分のスタジオを開業し、10年後の今に至っています。

***

災害に関しては、本当に「明日は我が身」というひとことに尽きます。

東京に住んでいる私たちも、いつか大きな地震に見舞われる日が来るかもしれません。

地震だけでなく、近年は台風が大型化し、大雨や水害の恐怖も身近なものになってしまいました。

住宅が破壊されるかもしれない、停電や断水があるかもしれない、もしかしたら避難所で過ごさなくてはいけなくなるかもしれない。

災害に備えて、非常用持ち出し袋を作っておくなど、日常から自分ができる限りの準備をされている方も多いのではないかと思います。

 

そんな「日常から準備しておけること」の中で、見過ごされがちなポイントがあるのではないか?と私は思っています。

それは、「健康づくり・健康管理」の重要性です。

そのひとつは、日頃から自分の身体を「健康に・丈夫に・元気に」つくっておくこと。

もうひとつは、どんな非常時・どんな環境におかれたとしても、それまでの日常と変わらずに自分の心身の健康維持に取り組める「知識とスキル」を身につけておくことです。

 

災害時に生き残れるのかどうかはもちろん、災害後の復興のため、新たな生活を作り直していくためには、体力が必要です。

そのときの自分に、健康な身体がなかったら、無謀なダイエットで痩せすぎていたら、運動不足がたたって足腰が弱ってしまっていたら、前を向いて力強く生きていくことができるでしょうか。

そして、もし実際に被災してしまったら、当然大きなショックとストレスで心身は一気に追い詰められます。

停電や断水、避難所生活など、過酷な環境に身を置かなくてはいけなくなったら、なおさらです。

どんなときでも自分の身体とこころの健康をつくっていくために、

「特別な機材がなくても自分ひとりで取り組むことができて、身体を強くするだけでなく、こころの状態も落ち着かせ、精神的エネルギーにつなげることができる」

という運動を、何かひとつでもいいから「知識・スキル」として学んでおいた方が良いのではないか、と私は思っています。

もちろんそれはランニングでもいいし筋トレでもよいのですが、

「たとえ室内のカーテンで仕切られた狭い空間であっても、大きな音を立てずに毎日取り組める」

という意味で、ピラティスはとても優れた、便利なツールです。

そしてこれが、私たちOlaピラティススタジオが「スタジオセッション」というレッスン形式を推奨している、大きな理由のひとつでもあります。

 

自分でやり方を覚え、自分の身体を知り、実践スキルを身につけてしまえば、避難所だろうが停電中だろうが、毎日自分のためのピラティスを続けることができるようになるから。

自分も被災するかもしれない「そのとき」のために、日常からできる備えのひとつとして、ピラティスを学んでおいてほしい。

そう思いながら、私は毎日多くの人にピラティスの実践スキルや身体についての知識を教える仕事をしています。

 

震災後に見つけた、「こんな自分でも社会のためにできること」。

10年目の今日、「あの日からわたしは」というテーマで気持ちを発信している方がたくさんいらっしゃるようです。

私も、自分の「あの日から」の思いを、ブログに書き残してみました。

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